産業用ボイラーの点検「定期自主検査」と「性能検査」の頻度はどれくらい?

2023.05.17

名古屋市中心に産業用ボイラーのメンテナンス・入替えを行っております、かわだ工芸の川田兼聖といいます。

普段の仕事で使用されている方も多いボイラーですが、しっかり点検は行っておりますでしょうか。
ボイラーの点検は、トラブルを未然に防いでくれるほか、効率よく運転できるなどのメリットがあります。
また、点検記録を取ることによって、何かしらの異常が見られた際に、原因特定の足がかかりとして役立つでしょう。

先日、修理で伺った事業所様で点検についてお聞きしたところ、「そもそも点検って絶対いるものなのですか?」という声をいただきました。
もしかすると、後継者への引継ぎなどで伝え漏れてしまい、このような点検・検査の存在をあまり知らない方が多いのではないかもしれない。
そう考え、今回は産業用ボイラーに必要な点検・検査について、簡単にまとめさせていただきました。
ぜひ参考にしてみてくださいね。

■ 定期自主検査について

ボイラーには原則として「定期自主検査」という検査を定期的に行わなければなりません。
この検査は「ボイラー及び圧力容器安全規則」で義務付けられており、安全維持のためには欠かせないものです。
検査自体はボイラーを所持している事業者が行うもので、検査にはボイラーに関連した資格は必要ありません。ただし知識は必要なので、日本ボイラ協会では、定期自主検査を行う人のための安全教育を実施しています。
なお、確定申告を税理士に任せられるのと同じように、定期自主検査はミウラといったボイラー専門業者などに、代行してもらうことも可能です(業者ごとに取り扱えるボイラーは異なる)。

 

■ 定期自主検査の頻度について

検査はボイラーの種類によって、頻度が変わります。
規則に記載されている内容をもとに表に起こしてみました。

種 類 頻 度
ボイラー 1か月以内ごとに1回
※性能検査は1年ごとに必要
第一種圧力容器 1か月以内ごとに1回
※性能検査は1年ごとに必要
第二種圧力容器 1年以内ごとに1回
小型ボイラー 1年以内ごとに1回
小型圧力容器 1年以内ごとに1回
簡易ボイラー 必要なし
簡易容器 必要なし

1か月や1年といった期間をこえて使用しない場合はこの限りではありませんが、「ボイラー及び圧力容器安全規則」では第32条・第67条・第94条・第88条に検査の頻度をこのように定めています。

 

■ 検査内容の項目について

検査項目は大きく分けると、「ボイラー本体」「燃焼装置」「自動制御装置」「付属装置及び付属品」の4つです。
この4つの内訳を紹介するにはボリュームが大きすぎるので、以下のサイトを参考にしていただければと思います。
基本としては、これらの部位に損傷・異常がないか、変な振動・つまり・異常昇温などがないかを見ます。
異常が見つかったら、もちろん修理をしなければなりませんし、検査の記録は3年間保存する義務があります。

 

■ 性能検査について

性能検査とは、ボイラーに損傷がないか、劣化はどれくらい進んでいるか検査するものです。
これは事業者ではなく、厚生労働大臣の登録を受けた登録性能検査機関や、それに所属するボイラーメンテナンス会社が行います。
性能検査を行うのはボイラーと第一種圧力容器で、有効期間は1年です。つまり定期自主検査と同じで、1年ごとの性能検査が必要ということになります。
検査証には有効期限が記載されていると思いますが、恐らく期限の2か月~3か月前に登録性能検査機関から受験の案内が届くようになっているはずです。

 

■ 東海地方での産業用ボイラーの点検・修理は、かわだ工芸まで!

かわだ工芸は、愛知県・岐阜県・三重県・静岡県にて、ボイラーのメンテナンスと修理を承っております。
ボイラーの故障、異常がみられましたら、当方までご連絡ください。
ボイラー以外に配管や電気を見ることもできますので、付近に生じた異常にも対応可能です。
性能検査も行っているほか、定期自主検査の代行も承ります。

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■ まとめ

安全のため、ボイラーを保有する事業者様は、「定期自主検査」および「性能検査」を欠かさないようにしましょう。
とくに性能検査は、基準を満たさないとボイラーが使えなくなる厳しいものなので、期限内に受検してくださいね。

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